LOOSER 〜失い続けてしまうアルバム〜

2019.06.08 Saturday 21:00

15年前にTEAM NACSにて上演された作品が今回新キャストで再演。
あれをまたやるのかー!しかも株ちゃんが出るのかー!とワクワクして観に行きました。

NACSの5人が作り上げたものを大事にしつつ、今回の5人でしか出せない色が出てました。
でも「170年」ってちょっとキリが悪い気がしてムズムズしました…笑


続きでネタバレ感想。
ストーリーの感想というよりキャストの感想です。どうしても初演と比べてしまいます。
ちなみに、別にTEAM NACSの大ファンというわけではありません。
好き勝手書いているので舞台を楽しみにしてる人は観たあとに読んでね




客席がフラットだったら舞台の中身もフラットだった。

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

○ 佐藤重文/他:崎山つばささん
優しくてフワフワしてて まさに平凡な現代の若者って感じで良かったです。
寄せてるのか元々似ているのか分かりませんが、時々戸次さんのシゲを彷彿とさせる場面があったような気がします。
この作品のヘソはシゲの長台詞の部分だと思っているのですが、特に悪くもなく良くもなく。
あんまりグッと来ないまま終わってしまった。
関係ないですが 崎山さんのこと今回初めて見るかもなあと思って出演作を調べたら
「サムライモード」でもう見てました。あれ?!同じ人だって気付かなかった…

○ 土方歳三/他:鈴木裕樹さん
序盤、何を喋ってるのかあんまり聞き取れなかったのでちゃんと喋ってくれー!とか思っていましたが(ごめん)
中盤から終わりにかけてめっちゃめちゃ良かった!
特に羽織の扱い方がちょ〜〜〜格好良かった。脱ぎながら裏返すやつ!
ずっきーの土方さんは真面目でお堅くて良かった。あと坂本さんの表情が良かった。

○ 近藤勇/他:磯貝龍乎さん
いつの間に改名してたの?!
磯貝さんは大体おちゃらけてて面白くて、でもふと気付いたらなんかめちゃめちゃカッコイイ…!!
大泉さんとタイプが似てるのかな、とか思ってました。
この作品に磯貝さんみたいなタイプが居てくれて良かったと思います。
アドリブとかおふざけはこれ以上増えると逆に寒くなりそうでバランスが難しそう。
「顔がデカイ」は「全体的にデカイ」に変わっていてウケた。確かにデカイ。あとめちゃくちゃに声が良い。

○ 沖田総司/他:木ノ本嶺浩さん
木ノ本さんのことはこの作品で初めて知りました。
まずなにより声が良かった!とても通って聞き取りやすい声でした。
あと可愛らしかった。
全然魚顔じゃないイケメンだけどヒラメのくだりはどうするんだろーと思っていましたが
「ホントだヒラメみたいな顔!」が「良かったヒラメじゃない!きっと前に魚顔の役者がやってたんだろうな」
みたいな台詞に変わっていて声を出して笑ってしまいましたが周りは全然笑ってなかったです。
魚の擬態はあんまり上手じゃなかったです。あれ音尾さんだから面白いネタだし、木ノ本さんがやる意味が薄い気が。
(千秋楽では某魔法使いの真似になってて良かったです。確かに似てた。細かいことは気にしない)

○ 芹沢鴨/他:株元英彰さん
株ちゃんはあの芹沢鴨をどう表現するんだろ…!!とワクワクしていましたがなんだか普通に格好良かったです。
最初から最後まで印象が変わらないので物足りなさを感じてしまいました。
まぁ安田さんのアレと比べてしまったら仕方がない気もしますが。赤褌じゃなくて安心したし…!
アレをそっくりそのまま真似をしろというわけではないですし、真似をするだけじゃダメだと思いますが、
同じくらいのインパクトを残して欲しかった。芹沢鴨はギャップが良いところだと思うので!
それとも今回は「実は普通にカッコイイ人だった」に焦点をあてた役作りだったのかも…?!
もういっそ初演とは全然違ったキャラクターにして頂きたかった。
株元さんにしか出せないような味をもっと出して欲しかった…半端に寄せるから比べてしまうわけで。
あと火事のエピソードやお梅に語りかけるシーンなど、舞台上に1人で居る場面は
もう少しゆっくり時間をかけて芝居をして欲しいと思いました。
なんだか荒く感じたし、ただ1人で喋ってるだけに見えたんですよね。
うーん期待していただけ文句がいっぱい出てしまう!ごめんなさい!
株ちゃんは肌が白いので(白すぎる)、梅が綺麗に咲いていたのは おぉー と思いました。
あと技が変わっていた。あれ握り潰すどころか引き千切ってるよ…むごい……。
古高俊太郎さんは良かった!かわいかった
そうそう「開国シテクダサーイ」は期待以上でした!持ちネタだもんね。

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

「LOOSER」の初演、NACS版は映像で見たのですが
歴史ものがハマらない私でもとっても面白い!と思った作品でした。
ただ、これはきっとNACSの5人がやるからこそ面白いのだろうな、と思う部分があったので
今回の再演に関しては好きな役者が出ているとは言えあまり期待しない方が良いかもしれない…と
楽しみ半分不安半分という感じでした。
期待値を低くして観に行った結果「"思っていたよりは"面白くて安心した」というのが正直な感想で
「すっごく良かった〜!ちょー面白かった!」とはならなかったので残念な気持ちにもなりました。

台詞が頭に入ってこないというのは致命的だと思うんですよ。
どうしてそんな印象だったのかなあと観劇後2日間くらい考えていたんですが
多分、予め用意してたことを決められたとおりにやっているようにしか見えなかったから なのかなと。
決められたとおりにやるのが役者の仕事であるとは思いますが、
言葉とか感情とか、その場で生まれたようにあまり見えず ただ決められたことが坦々と進んでいくだけだった
だから見ていてあまり心が動かされなかったなあと。
もっと爆発する感情とか、気迫とか、泥臭さとか血生臭さとか、そういうアツイものが欲しかったです。
全体的にテンポも早くて タタタターっと流れていってしまう感じ。もっと間が必要な気がします。
あー でも、初演と比べて着替えや動きが増していて、やることが増えていそうで凄いなあとは思いました。
階段も増えてたし。セットに高さがあるおかげで客席がフラットでもそんなに見辛くなかったです。
そうだあと「シャア少佐遊び」は「尿の濃度遊び」に変わってたけど、聞いていて気持ち良いワードではないのであれは変えて欲しい。炙りカルビとかでよくない?

カーテンコールで、みんなめちゃくちゃプレッシャーがあったんだろうなあと思いながら拍手を聞いていたら
なんだか涙が出てしまいました。この舞台を観ていて唯一出た涙がこれでした。
NACSファンの方に見て欲しいけど見て欲しくない 複雑な気持ちになりました。

この作品ってこんなもんだったっけ?面白かったのって思い出補正でもかかってたのかな?
そう考えながら初演の映像を見返したらボロボロ泣いたし面白かった。
今回の再演はNACSの色を残しすぎて、それが今回の5人にはうまくハマらない部分があったのが
こうして観た後にモヤモヤすることになった原因なのかなあと思いました。
なんだか中途半端だったので、どちらかに振り切って欲しかったです。


以上 主に初日の感想でした。
ごめん!色々書いたけどみんな格好良かったです!
category:演劇・映画など | by:せみ | - | -

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