ミュージカル「SMOKE」@浅草九劇

2019.08.17 Saturday 19:00

九劇版SMOKE、待ってました〜!再演ありがとう!


続きでネタバレ感想です。
ちなみに芸劇版の感想はこちらです↓
ミュージカル「SMOKE」@芸劇シアターウエスト




私は浅草九劇版のSMOKEとても好き〜!!
1番の違いはやはりあの空間の使い方だと思うんですが
芸劇版はステージ正面に鏡が三つくらい?一列に並んでいて、
一部出っ張ったステージの横にサイドシートがあり、客席が三方向から囲う感じ、
九劇版は真ん中のステージを客席が四方向からぐるりと囲み、各ブロックの間に鏡や扉(に見立てた枠)がある感じ

↑今回の座席表
劇場に合わせて構成が変われば、見えるものやそれから受ける印象も変わります。
一番違う印象を受けたのは最後の、釈放された<海>の前に<超>と<紅>が現れるシーンでした。
芸劇版では正面奥からそれぞれ2人が出てくる(うろ覚えなので違ってたらごめんなさい)のですが
2人が出てくるのが同じ方向(奥の方)からだったので、なんだか2対1みたいな構図だなと思ったんですが
九劇版ではSブロックとWブロックの間から<超>、反対側のNブロックとEブロックの間から<紅>が出てきて
ステージ中央に居る<海>を挟む感じだったので 1対1対1 みたいな。これが好きでした。
九劇版のラストは、3人がひとつになるってだけではなくて
あの空間に在るものすべてを巻き込んでいくような感覚がありました。
狭くて近いあの劇場だからこそ生まれる感覚なんだな〜と思います。すっごい楽しい…
<海>と<紅>、<超>と<紅>、<超>と<海>で、それぞれ同じ動きをしていたり
座る位置や立つ位置が同じで、別々のシーンが重なって見えたり
同じようで同じでないもの(または同じもの)を観ている… そういう不思議な印象を受ける部分もありました。

やっぱり<海>と<超>が向かい合う瞬間が大好き…… あの光の壁(鏡)も大好き…どの角度から見ても綺麗…
でも映像はあんなに必要ないんじゃないかなと思いました。芸劇版でも思ったけど。
九劇版は客席が東西南北4ブロックあるので、どの席に座っても正面にお客さんが居ます。
それが苦手な人には合わないかもしれない。どうしたって目に入るので。正面がやたら動く人だったら気が散るし…
あとNブロック以外の最前列は背もたれがないベンチ席で、しかもあまり余裕がなくてぎゅう詰めになる。
2列目以降は前の人に被って見えない部分が増えます。

回や組み合わせごとに観ていてゾクっとする瞬間が違ったりもするので
何度観ても全然飽きない… こわい… なにより曲が良い…。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

組み合わせごとの感想です。
上手いことまとめるということが出来ないので長いです。


◆ 木暮超×日野海×元榮紅 (7/27 18時 Sブロック)
個人的にはじめての九劇SMOKEだったせいか、よくわかんないけど序盤から泣いてしまい終盤は動悸がやばかった。
W真一郎な超と海、「俺はお前でお前は俺だ」がしっくりくる2人でした。
時々、木暮超が海に見えたり、日野海が超に見えたり。役が交錯する不思議な感覚でした。
木暮超はなんだか今にも崩れてしまいそうな印象があり、
海が思い出すことを望んで動いてはいるけど、ホントに思い出して欲しいのかな?みたいな。
海が思い出して元の通りになるのを恐れている、というか、日野海のことを恐れているのでは…?みたいなことを
考えたくなってしまう超でした。木暮超はスリルミーで言うところの柿澤彼だと思うんですよ。
木暮さん可愛らしいお顔をしていらっしゃる。歌はちょっと危なっかしいところがいくつかあった。
日野海は言動がものすごく幼くて(10歳くらい)可愛い〜んだけど、時折ふと見せる表情がゾッとするほど格好良くて!
紅と一緒に踊ってるところとか!ちょ〜カッコイイ…と思ったら急に10歳くらいに戻る…
そういう不安定さがすごく好きでした。覚醒後は不自然なほど声が低くなるしなによりあの瞬間の表情が怖かった。
日野海の「僕は絵が描けて超は詩が書ける」の歌と〜っても良い……!
元榮紅は柔らかくて包容力があり、でもそれだけではなく、とても力強い紅でした。
お姉さんみたいな感じ? 私は元榮紅いちばん好きかも。
拘束を外されて日野海と対面した瞬間の、あの表情がとっても良かった…!!
この回はいくつかトラブルがありました。中盤で日野さんのマイクがダメになってしまって(多分水没した)
マイクを退けて生声で歌い始めたあと、ほかの2人のマイクもオフになりみんな生声になった瞬間が
すごく興奮しました… 日野さんのマイクは結局最後までダメだったけど、トラブルに負けない熱量を感じました。
釈放後の日野海の孤独感と絶望感、それが超が投げた詩を見つけた瞬間に霧散していく感じ すごく良かった。



◆ 大山超×木内海×池田紅 (7/28 18時 Eブロック)
(役名の貼り方がかっこよくなる)
3人ともなんか圧力がすごい… 圧力というか迫力?
まず大山さんの体のデカさにビビる。そんでもってあの出で立ちで拳銃持つのメッチャ似合う…。
大山超の死にたさすごい。あと歌がうまい。うまいというか強い。
木内さんも歌が強い。すごくしっかりしている。あと木内さん噂通りメチャクチャ指が綺麗。
個人的に、木内海は声に力があるんだけども歌にはあまり心を動かされないな という印象でした。
池田紅は、確かに巧いんだと思うんですが、リアクションがオーバー過ぎるのがちょっと苦手でした。
とてもお母さんみたいな紅だった。あと大山超と池田紅は並ぶとなんだかオトナな雰囲気があって
海が「愛し合ってたの?!」とか言うの納得でした。これは木暮超と元榮紅には感じなかった部分です。
他にも これってこういうことか!という気付きが多い回でした。
まず物語冒頭の超が倒れ込んでいる場所と、終盤の海が倒れ込んでいる場所が同じだと言うことに
この回で気付いたので(遅い) ココとココが繋がるんだ!と。超はここからやり直したのか〜。
いや座席によっては見えないんですよ床に倒れ込まれると!
あとは海が「ごめんね」と鏡に発砲するところ、なんでそんなことするんだろ?とハッキリ分からなかったんですが
紅が自分の腕から抜けて超へ駆け寄ったあの瞬間の木内海の表情を見ていたら腑に落ちました。
「捨てられた」って表情をしてたように見えたんですよ。「自分じゃなくてそっちを選ぶのか」みたいな。
だから そんなことさせないぞ、みたいな感じで鏡を壊したのかなあ… みたいな…。
なんとなくわかった気がするけどやっぱりうまく説明はできないんですね難しい。



◆ 大山超×木内海×高垣紅 (8/4 17時 Nブロック)
高垣紅は“悲しみ”が強い紅だなと思いました。突き刺さるような。特に最初の曲。あんまり余裕がない感じ。
大山超との体格差すごい。 あとあと衣装が可愛い!斜めになっている。
高垣紅はなんだか教育番組のうたのおねえさん みたいな印象でした。
大山超は前に見た時よりキレ具合が増している。めちゃめちゃ怖かったよ…。
その分、紅に抱きしめられた時のあの救われ具合(?)も増していた 気がします。
木内海、紅の猿轡を外したあと動揺してコップをぶつけるところで勢い余って水をこぼしてしまって
いつも以上に「わーわーわー!」ってなってたのが可愛かったです…。ちゃんと布巾が用意してあるんだ…
木内海のあの「ごめんね」、あの時の大山超は紅と共に生きていこうと心を決めかけてたところだったので
木内海は超の望む通りに解放させられないこと、そして“自分として生きること”を認めないことに対しての
「ごめんね」だったのかなあ という感じでした。君には生きさせないよ、みたいな。
木内海から、超に対しての申し訳なさなどをあんまり感じないので どうしてもそういう解釈になります。
あとやっぱNブロックから観るの良いな!と思いましたね〜。
超と海が向かい合って鏡のようになるところ(台詞を重ねながら手を合わせるところです) ゾクっとしました。
大山超と木内海は体格差が結構あるし顔のタイプも全然違うはずなのに、本当に鏡にように見えて怖かった。
そうそうそう、鏡の中の大山超の表情がめちゃめちゃ良い。無なんです。ホントにただの鏡像。
それが海に手を掴まれた瞬間、あの瞬間に<超>という存在が生まれたんだな、と思わされました。
大山超も木内海も声が強いので高垣紅がかき消されそうだったけど、
それでも負けじとついていってたのは凄いなぁと思いました。ラストはフルスロットルでした。



◆ 日野超×大山海×元榮紅 (8/8 14時 Nブロック)
めっちゃ好き〜〜〜!!
今まで観てきた「SMOKE」と違う「SMOKE」を観た…。今までにないハッピーエンド。
あの日野超と大山海を観ていたら、<海>の物語というよりも<超>の物語のように見えました。
物語中盤の、拳銃を構える大山海のことを鏡の向こうから見つめる日野超は
死のうとしている海のことを責めるような目をしていた風に見えました。
まるで「俺ならうまくやってやる」とでも言うような…気のせいかもしれないけど…
ニヤッと笑う日野超すっごく良かったなー!わ、笑ったー!!!
大山海の表情は見ていなかったので、海が笑ったから超も笑ったのか、そうじゃないのかは分かりません。
で、それを受けて大山海は「じゃあ替わってあげるからやってみてよ」
日野超はホントに替わることにはならんだろうと高をくくっていたので
手を掴まれて「あれっ マジ?!」みたいな。少しダサい感じがしました(好きだ…)
"鏡のなかの自分は無責任" これ。
これまで観てきたこのシーンは、自己中心的な海が勝手に超を引っ張り出した、みたいな印象でしたが
今回は、日野超が煽ったから大山海はこうしたんだなあと思いました。「鏡の中から“解放”した」なるほどね。
日野超は自分の限界に行き当たり、それでも詩を書くのはやめられなくて、でも誰にも理解されない。
本当はずっと書き続けていたいのに、書き続けるしかないのに、
理解されないまま書き続けることが出来ず、「もう死ぬしかない」みたいな発想にいきつく。
死にたくないくせに死にたいとか言うから、全部お見通しな紅に「意気地なし!」って怒られるのです。
そうそう一番最初の、“人の視線”に怯えるような日野超めっちゃ良かった。
大山超や木暮超は、俺がこんなに苦しんでるのはお前のせいだー!って海に対して怒ってる印象を受けましたが
日野超の場合は感情の矛先が海じゃなくて自分自身みたいでした。なんてダメな奴なんだ俺はー!みたいな。
海に対する怒りだとか憎しみはあまり感じなかったんです。
あと怒鳴り慣れてないなーって印象でした。なんかやさしいんだもん!
紅を誘拐するときも扱いが優しすぎて…ダメだよもっと乱暴にしないと…(乱暴にできないところが好きだ…)
あの「冗談だよ」すごい あんな風に言われたら崩れ落ちるよ…
日野超が悪い人に見えないのは、あの大山海の鏡だからなのかな。
大山海はちょっと精神年齢高めだなと思いました。いい子すぎるあまり大人に可愛がられないタイプみたい。
「大人たちの一言で絵を描くのをやめた」なるほど〜!分かる!背景の説得力すごい。
「認められてないんですよ!」って台詞を聞きながら
大山海は約束事や決まり事を忠実に守る性格っぽいなあと思いました。まぁ拘束は外しちゃうけど。
「お前はジッと…」と去って行った超と同じ台詞を言うところ、感情が無さすぎて怖かったです。
無機質… あの瞬間だけ鏡のなかの大山超みたいだった。
あと大山海の歌声は景色が見える。すごい!
海を眺めながら絵を描く大山海と詩を書く日野超が色鮮やかに想像できる。
終盤の、拘留シーンの大山海は"常人が理解できない天才"感が強くてよかった!前のめりで、句読点がない。
あと詩を書き始める前にちょっと んー って考える仕草をしていたのが好きでした。
元榮紅とのデュエット聴いてて気持ちが良かったな〜
そして元榮紅やっぱりとっても好きだなー!!強い。絶対に消えたりしない…。
レコードを用意する海を鏡越しに見つめるあの表情が大好き…。まさに愛しさと切なさと心強さがある…
あと超と紅が重なって見える瞬間がいくつかあった。初めてでした。
超と海が"同じ"なのは分かるとして、ここが"同じ"に見えるの新鮮でした。
でもふたりは同じ"煙"な存在なんだし考えてみれば当然か。
日野超と元榮紅は夫婦と言うよりは何だか姉弟のような 絆みたいなものを感じました。
ってか日野超、反抗期の少年みたい。紅の言葉に何度もグラッと傾きかけては素直になれない感じ…。
大山海の「ごめんね」は、苦しむ日野超に向けての謝罪でした。そして救済でした。
あの場面で超に対してあんなに「良かったね〜…!!」と思えたの初めて。
だって日野超は書き続けることを望んでいたから。
海と超ふたりで拳銃をこめかみにあてたときのあの表情ったら…元榮紅、止めてくれてありがとう…
この組み合わせで観られて良かった。
めちゃくちゃな解釈してたらごめんなさい。すっごく楽しかったのです。
日野超と大山海のシンクロ度すごい。特に机にタタッ タン!!!って乗るところ 音と動きが合いすぎてて気持ちが良かった。



◆ 木暮超×木内海×池田紅 (8/8 19時 Nブロック)
マチネと後味が全然違う……
木暮超が不憫すぎて悲しくなってしまったんですがー!最後あれでいいの!?
木内海と池田紅は晴れ晴れとした表情してるけど木暮超、あなたはそれでいいの!?みたいな。
不思議だな〜!日野海との回ではまったくそんな気持ちにならなかったのに。
木暮超は木内海が相手じゃ救われないよ…。別に良いのかなあ超は救われなくても。
キャストによってこんなに印象が変わるの面白いな〜。
木内海は木暮超の詩が好き、というより詩を書く木暮超が好きなんだろうなと思えました。
ということはつまり「詩を書くことが好き」ってことになるのかな。
でもって木暮超は木内海のこと好きじゃない、いやもう「嫌い」って言っても良いレベルなんだろな〜と思いました。
拳銃を渡して呟いたあの2文字、気持ちがこもっておりました…。
木暮超はやっと終わりに出来る!と思ってたのに池田紅は止めちゃうんだもんな。
止めないでやってくれー!と思ってしまいました。前回と感想が真逆です。
ちょっと超に感情移入しすぎて観たせいかもしれないです。
やっぱり木内海の「ごめんね」には謝罪の気持ちが見えない(個人の感想です) 自分勝手で卑怯者です。
あとこの回は池田紅の反応にグッとくる瞬間が多かったです。
木内海の「海に行くんだ!」を聞いた瞬間、捨てられたあの時のやりとりを思い出して
海=死に場所 なのではと不安になったけど、どうやらそうじゃなくて海=希望・夢として話していると気付いて
とっても嬉しくなる。みたいな。そういう感情の動きが分かりやすくて、それを想像してはウルッときそうでした。
リアクションが大袈裟なのはやっぱりちょっと苦手なんですが。
今回の池田紅は怒りやら悲しみやら強すぎて怖かったなー。余計に木暮超が可哀想に思えてしまう。
だからといって決して弱くは見えなかったんですが。バチバチ対抗してました。
そうそう、鏡の奥に連れて行かれそうになりながらメチャメチャ抵抗する池田紅好きでした。
木暮超も木内海も発音が良いし声が強いので歌詞が聞き取りやすかった。
特に木暮超は前に観たときよりも歌がパワーアップしてた気がします。



◆ 日野超×木内海×池田紅(8/10 13時 Wブロック)
この回の木内海、めちゃめちゃ良かった!!めちゃめちゃ好き!!!
今まで木内海の「ごめんね」に謝罪の気持ちを感じられなかった私ですがこの回は違いました。
「ありがとう」も良かった!!「僕を支えてくれて」木内海のこの台詞がやっとしっくり聞けた。
覚醒前の紅とのシーンもめちゃ良かったんですが、覚醒後 特に鏡のシーンが本当に良かった。
どうしようもなく追い詰められた結果があれだった、あれしかなかったんだなあと思えました。
悲しくて悲しくて。紅を鏡の奥へ押し込んだあとの、あの木内海のヤケクソ感と日野超の絶望感
今日の3人はみんな同じ苦しみを抱えている、というか、
お互いの苦しみを映し合っている まさに鏡合わせのような3人でした。
あと日野超に会った瞬間の池田紅、超のこと嫌いすぎて良い…。
そしてやっぱり日野超めちゃめちゃ良い〜〜〜!や、やさしいー!
木内海へ向ける眼差しがやさしいー!!!愛おしさのあまり憎い、みたいな感じ。
紙束を投げ散らかすのがとっても上手。美しい…!拳銃を両手で構えるのかわいい。
日野超と木内海の拉致シーン、モタモタしてて大丈夫かな…と思ってしまいました笑
一番そういうことが上手くこなせなさそうなふたりでした。池田紅なら逃げ出せそうだし…。
木内海も池田紅も声が強いので、日野超が弱く見えちゃうのでは…などと思っていたのですが
全くそんな事なくて、絶妙に折り重なっていました。すごい!
想像以上の組み合わせでした。他の組み合わせからは分からないんだなあ。
最後、木内海が投げた紙束が上手く散らばらずに固まったまま落ちていっちゃったので
思わず面白くなってしまいました。どんまい…
あんな静かな暗転初めて味わった…
あと今回初めてWブロックに座りましたが、角度の関係で鏡(パネル)に木内海は映るのに
日野超は映らない瞬間などがあって テンションが上がりました。角度によって見えるもの変わるの楽しいな。
場所によって音の聞こえ方もちょっと違う気がする。



◆ 木暮超×大山海×元榮紅(8/10 18時 Eブロック)
大山海が圧倒的すぎて木暮超が握り潰されてしまうかと思った…。
無理だよあんな… あの大山海を超越して生きなきゃいけないなんてプレッシャーがデカすぎるよ…。
とことん木暮超が可哀想になってしまった。
でもそれまでずっと「俺は誰にも心を開かないぜ!」みたいな目をしていた木暮超が
最後はキラッキラした表情をしていたので感極まりました。良かったなあ。
紅を抱きしめた瞬間のあの表情もグッとくるものがあって、それに向けた大山海の「ごめんね」も良かった。
「俺の人生を背負わせちゃってごめんね 苦しかったよね」って感じ。
大山海は紅が離れたあとも、腕の形がずっと紅を抱きしめているままだったので
それがなんだかゾッとしましたね…。いや本当に覚醒後の大山海すっごく怖かった…。
覚醒前の姿がいつも以上に可愛らしかったので、余計に恐ろしかった。しかも覚醒していくのはゆるやか。
誰も自分のことなんて理解できないんだろう、って他人を拒絶するような海。
だから超があんな風になるんだなあって納得も出来ました。
木暮超は他人にあんまり心動かされなさそう。心の壁が分厚い。だから紅が説得するの大変。
前に観た大山海が優しげに見えたのは、相手の日野超が優しかったからなんだなぁ…。
この回はEブロックだったので、コーヒーに薬を仕込む紅をじっくり見られたんですけど
錠剤入れたあとに馴染ませるようにカップを宙で回す仕草にテンションが上がりました。
あとホントにコーヒーなんだあれ。
元榮紅はエネルギッシュで、本当に太陽みたい。今回の大山海があんなに強かったのは元榮紅の影響もあるのかな。
あまりヒステリックすぎずに、落ち着きがあるところが良いなあ。安心して聞ける歌声。
それからやっと確信したんですけど、同じ海でもキャストによって台詞がちょっと違いますよね?!良いと思います。



◆ 木暮超×日野海×池田紅(8/11 18時 Nブロック) (いつものカッコイイ写真撮れなかった…)
木暮超と日野海は本当に、超が海で海が超なんだなと思えるふたりでした。とっても良い…
池田紅が「今まで逃げてきたけど」と歌いながら日野海の方を見て、
それに木暮超が「それは違う!」って否定するところとか好きでした。俺があいつなんだもんなあ〜。
木暮超は海が起きてから思い出そうとするまでの間、「いいぞいいぞ!」って成り行きを見守ってる感じが良いです。
他の超とは違う木暮超独特の部分だと思います。
日野海が木暮超の後ろに身を隠そうとする(かわいい)のに、木暮超は隠す気が無いところとかも好き。
あまり自分を甘やかさないタイプなんだね。紅に見せつけてやるんだもんね…
最後、日野海に語りかけてくる木暮超がもうとっても穏やかな顔をしていたのですっごく嬉しくなってしまった…!
木暮超は歌い方や話し方がドラマチック(伝わって下さい)で、とてもクセになる超でした。なにより目が良い。
日野海め〜〜〜ちゃめちゃめっちゃめちゃ可愛い!!!
幼い…首が据わらない感じと両手がぐーになるところがかわいい。赤ん坊か!?
最初の、超が鏡の向こうの海を見つけるシーンで日野海が本当に無垢なこどもみたいな顔をしていたのが印象的です。
めちゃめちゃ可愛いのに、歌うと大人びて色っぽいのでそのギャップにやられます。恐ろしい人…!
覚醒後も良かった。「瞳が怖い」と言う海に紅は「人の目なんて気にするな」って言うけれども
あの時の日野海にはその言葉が全く響いていなかったので
日野海が恐れていたのは「他人の目」ではなく「自分の目」だったんだな、とハッとしました。
自分の中の自分に失望されるのを恐れている。これって超じゃない?しっくりきた…。ってか歌詞がそうだった…。
あと紅を鏡の奥へ押し込んだあと、ちゃんと聞いてるんですね!「生き続ける」という紅の声を聞いた時に
フッと軽く笑っていたのに気がついてゾクッとしました。
日野海の「ごめんね」も良かった!とんでもなく!「ごめんね…ッ!!」って。好きです。
池田紅、序盤から感極まり度が高い。喉が少し心配になりましたが、無理して声を張るよりも
静かに感情を乗せていく方が断然良いと思うので、今回それに近くなっていて好きでした。
超でも海でも日野さんが入るとみんな少し優しく、というか柔らかくなる気がするんですが
それは私がそういう風に観ているせいでしょうかねー。
とっても良いと思うんです。ちょっと迫力は薄れるかもしれないですが。
最後のナンバーみんな良い顔をしていて本当に本当に素敵だった。良いセッションでした。
あとこの回で初めて最前列を味わったのですが視界に前の人の頭が入らないって素晴らしいんだなって感じました。
でもちょっと近すぎる。良い匂いがする…(B列でも席によっては良い匂いがします)



◆ 日野超×大山海×高垣紅(8/12 19時 Sブロック)
日野超と大山海ってバランスが良いなと思います。
あと日野超さん高垣紅とイチャついてた(この表現は相応しくないかもしれないけどこれ以外に思い付かない…)
「私を撃って!」のあと、崩れ落ちる高垣紅の肩を抱きながらやさしくその頭を撫でるんですよ日野超は…
ビックリした……そんなことしてた…!?とても愛おしい自分の一部、みたいな感じ。海と同じように。
入れ替わりのシーンで、出てきた超をいたわるあの高垣紅も好き。
日野超は前に観たときより"悪い男"感が増してた!
突き放したかと思ったらすぐ甘い声で囁く、獲物を掴んで離さない系の男です。
しかもそのベースにしっかり愛情があるのが分かるので尚更離れられないんですよ…。
海が眠りから目を覚まして混乱する場面、めちゃめちゃ心配そうにオロオロする日野超さん大好き…
あとコート上手に着られない!そこはサッと着てください可愛いな〜って思ってしまうから…。
大山海の覚醒後の迫力はやっぱり凄い!"圧"がある。でもってその"圧"を全く感じさせない覚醒前の姿も凄い。
「ごめんね」の後の発砲って、今まで閉じこもっていた世界から抜け出したってことなのか(今更過ぎる感想)。
それまで紅の言葉になびかなかった超が、最後に紅を受け入れたってことは
超=海なので 海も紅を受け入れたのと同じことで、超と海が同時に紅を抱きしめること それが鍵だったのかな。
超は紅と海のことをそれぞれ「最後のチケット」だと言っていたけど
本当の最後のチケットは超だったんじゃないかな、というか超"も"そうだったのか〜と思いました。
あの瞬間の日野超、とても安らかな顔をしていた。
久しぶりに高垣さんの紅を観た気がするけど、台詞や動きのタイミングが独特で面白かったです。
特に海と超を順番に抱きしめるシーンで、ちゃんと海から離れたあと超に呼びかけていたのが好きでした。
個人的に海の腕の中で超の名前を呼ぶのどうなのかなあと思っていたので。
そうそう大山海、紅が離れた後もずっと腕の形が抱きしめたままになっているのって
「今度出逢ったなら離さない」からなのかな!
日野超が最高に好きすぎてずっと超ばかり観てしまう…。
紅と会話するシーンで、すこしだけ海みたいな表情していたのがとっても好きでした。
最後は希望のかたまりみたいな顔してた!



◆ 大山超×日野海×元榮紅 (8/15 19時 Nブロック)
この組み合わせが観たかった!
静かに煮えていくような回でした。ぬるいお湯に浸かってると思っていたら気付かぬうちに火傷している、みたいな。
大山超は"怒り"がとても強い印象でしたが、この回ではなんだか穏やかで不思議でした。
最初のやりとりから日野海への対応がやさしい…気がする…
「やめるか?」とかやさしい…突き放す感じではなく、寄り添うような言い方。でも拒否権はない…。
インタビューで大山さんが「拳銃を渡して立ち去るところで怖い顔してる日もある」と言っていたので
注目してみたらホントにこっわい顔してた!
ところどころ日野超みたいだなと思う瞬間があり、もしかして大山さんは日野超を意識しているのかな? というか、
自身が日野海の一部であることを意識していたら自然と日野超に近くなっていくのかな。
特に終盤は、日野超のナルシズムな感じが重なって見えて面白かったです。
日野海は本当に本当に本当に本当に可愛い〜〜〜……ッ!!
観る度に愛らしさが増していく。私は握ってるハンカチを引き千切りそうになりました。
日野さんなんだかのびのびとしていた気がする。色んな動きをしてみたり台詞の感じが違ったり
覚醒前の姿が可愛すぎる分、覚醒後はその反動かめちゃめちゃ怖くなる。迫力がありました。
"あの日"のシーン凄く良かった。
あの「ごめんねッ…!!」には覚醒前の幼い感じが少し残っているようだなと思いました。
元榮紅、大山超と同じく今まで観てきた回より静かでやさしい印象でした。
明るく照らす太陽というよりも、穏やかに包み込む海のような印象が強い
それでも歌声は力強く美しくて私は元榮紅のそういうところが好きです。
あの大山超の大きな身体を、めいっぱい腕を広げて全身で"包み込む"ような姿が良かった。
大山超と日野海の組み合わせを観るの今回が初でした。
日野超と大山海の回は観ていたので、どんな感じになるのかなんとなく想像はしていたけど
やっぱり全然違うなー!と思いました!予測できない。こういうところが面白いですね。
あとやっぱり日野さん紙を投げ飛ばすの上手!スッキリします。あの一瞬は本当に芸術だった。



◆ 大山超×日野海×池田紅 (8/17 13時 Nブロック)
すっごくテンポが良くてあっという間に終わってしまった!良かったー!!間とか絶妙に良い感じだった。
なんだか拍手が起こるタイミングがいつもより少し早くて、それも良かったな。
今回は客席から良く笑い声があがる回でした。新鮮でした。池田紅の「痺れるんですぅー!あぁー!」最高だもんね…
大山超、前回「穏やかだった」と感想を書きましたが、
今考えてみるとあれは怒りよりも諦めが強かったんだなと思いました。もう怒る気さえしない、みたいな。
この回の大山超は怒ってました。まだ怒る気力があって、この現状をなんとかしたい!なんとかする!みたいな
ある種の希望のようなものがあった気がする。あまり死にたさの無い「死にたい」に聞こえた。
最後、海の前に現れた大山超は はじめは不安げで弱気な顔をしていましたが
だんだんその表情が明るくなっていくのがとってもとっても良かったです。
あとあと!私が好きな日野超の仕草と同じような動きをしていて滅茶苦茶テンション上がりました。
日野海めちゃめちゃ可愛い…(毎回言ってる…) 本当に可愛い… 大好き… もうそれしか言えない。
そしてまた覚醒後の姿が良い。大山さんと日野さんって本当にバランスが良いなと思いました。
追い詰められて激しく感情をぶつける日野海とそれを虚無的な表情で見つめる大山超。
入れ替わったあとの、超の名前を呼ぶ日野海はとても逆らうことのできないような強さがあって
それが物凄く格好良いんですけど、でもとても悲しい姿にも見えて胸が苦しくなります。
釈放後の日野海は憑き物が落ちたような顔をしているなと思いました。様々な感情を経ての最後の笑顔が眩しい。
今更言うことでもないんですけど日野さんって本当に歌が巧いですよね…。
大山さんとはまた違う種類の歌のうまさだと思うんですよ。違うからこそぴったりくるのかも。
ちょっと高いところが出ない部分があったんですけど、歌詞と合っていたのでそれもそれで良いなと思えました。
池田紅、初めて観た時には少し苦手だなと感じていましたが
観ていくうちにどんどん好きになってしまいました(ちょろい)。物語を導いてくれる感じがする。分かりやすいので。
今回は特にいつもより落ち着いていて、静かで柔らかく しかし超や海へ投げかける言葉は力強く、
激しいけれども煩すぎない、素敵な紅でした…。
恋のシーンが特に好きで、あの時間がずっとずっと続いて欲しかったです。
今回の組み合わせの3人 歌声が重なるのがとっても心地が良かったです。最後は特に良かった!
「さぁ飛ぼう もう一度だけ飛んでみよう」明るく挑発的な表情で囁くように歌うのめっちゃめちゃ好きでした。
なんだか大山超も池田紅も、日野海が“作り出した”感が強くて良かった。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

細かいことを考えずにとにかく観に行ける日のチケットを買ったのですが
全く同じ組み合わせを2回観るってことが無かったです。
もう一回この組み合わせが観たい!と思っても該当公演が無かったり…。
そりゃあれだけ組み合わせがあったらね!トリプルキャスト×3ですからね…。
毎回毎回楽しかった!同じ作品を繰り返し見てよくこんなに感想が書けたな自分。
同じ人でも役によって、組み合わせによって、全然違う印象を受けたので本当に楽しい観劇でした。
でもまだちゃんと掴みきれていない気がするので恐ろしい… そもそも捉え方が合ってるか分からないし…。
本当はこんなに観に行く予定なかったんですけどね(毎回言ってます)。
チケット争奪戦は得意じゃないので、公演期間中でもチケット選べる状況がとてもありがたかったです。

もし再演があるならまた浅草九劇で観たいな〜。お願いします。
あと日野さんの<紅>が観たいな〜笑 スペシャル公演みたいなやつで実現してほしい。
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